さて、いよいよ本題の「移動平均線を活用した2つの手法」の解説です。
1つ目は拡散を狙った手法、2つ目は収束を狙った手法です。
どちらもシンプルですが強力ですので、順を追って説明していきます!
【手法1:拡散を狙ったトレード】
まずは「拡散」を狙った手法から。
この方法のポイントは、上位足と下位足のトレンドを揃えることにあります。
ステップ1:環境認識
「環境認識」の条件として、以下の3つを確認します:
- ダウ理論的な高値と安値の切り上げ(上昇トレンド)。
- 移動平均線の角度(上向きであること)。
- 移動平均線とローソク足の位置関係(ローソク足が移動平均線の上にある)。
この条件を満たしていない場合は、トレードを見送りましょう。
ステップ2:収束を待つ
移動平均線とローソク足が収束するのを待ちます。
このタイミングは、エネルギーが溜まり再び拡散に向かう「準備期間」にあたります。
ステップ3:時間足を切り替えて確認
例えば、日足が上昇トレンドでも4時間足が下降トレンドであれば、まだエントリーのタイミングではありません。
4時間足が上昇トレンドに転換するまで待ちます。
ステップ4:トレンドが揃ったらエントリー
日足と4時間足のトレンドが一致したタイミングで買いを入れます。
損切りは4時間足の直近安値に設定します。
この手法では、エントリーポイントを多少調整しても勝率が高いのが特徴です。
【手法2:収束を狙ったトレード】
次に「収束」を狙った逆張り手法です。
これは、移動平均線とローソク足が大きく乖離した際に、収束を見越してエントリーする方法です。
ステップ1:上位足の確認
まずは、上位足(例えば日足)で、ローソク足が移動平均線から乖離していることを確認します。
この「乖離」が収束するタイミングを狙います。
ステップ2:下位足の転換を確認
次に、下位足(例えば4時間足)が上昇トレンドから下降トレンドに転換するのを待ちます。
この動きが収束の始まりを示します。
ステップ3:収束開始でエントリー
下降トレンドの開始時点で売りを入れます。
リスクを抑えるため、損切りは直近高値に設定します。
注意点として、日足が上昇トレンドである限り、この方法は逆張りにあたるため、大きな利益を狙わず、謙虚に利確することが重要です。
【たとえ話:波のタイミングを読む】
これら2つの手法を「波乗り」に例えます。
- 拡散を狙う手法は、大きな波が来る前にパドルを準備し、波に乗る感覚。
- 収束を狙う手法は、波が崩れる直前にその動きを読んで一時的に引き潮に合わせる感覚。
【移動平均線の重要性】
最後に強調しておきたいのは、移動平均線を中心とした環境認識の大切さです。
これをマスターすることで、相場の流れをより深く理解できるようになります。
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